| 本文 |
◇タムロンの150-600mm(以下タムロン600)
を買ってから何度か撮影を行ったが、なかなか慣れるのに
一苦労している。書道で例えると、いきなり細長くて柔ら
かい長峰の筆を渡されたようなもので、日ごろと塩梅が違
うので使いこなせないのだ。
◇単玉の600mm(以下単玉600)だと通常は一脚か
三脚に付けて、スポーツ撮影などでは動かずに腰をすえて
撮る場合が多いのだが、タムロン600は手持ち撮影が可能に
なったので、そのメリットを存分に生かして、フットワーク良く
撮らないと意味が無い。
◇レンズとボディで3kgもあるので、車で移動する時しか
しんどくて使いません!という人もいるが、それでは
単玉600の撮り方しかできないので、ヒコーキや鳥といった
平凡な作品しか撮れないと思う。街へタムロン600を持って
出てみよう、これまで気づかなかった世界が量産できるはずだ。
◇使ってみて最初に感じたことは、
ピントがシビアで合わせるのに苦労することだ。
AFを使えば問題ないように思えるが、実際にはレンズと
ボディの組み合わせで、ビミョウなピントのずれが生じる。
筆者の場合は、100mほど先でピントの
合った位置より、50cmほど後ピンになることが分かった。
これはボディのメニューのAF微調整でぴったりと合わせる
ことができた。このAFのズレすら気が付かず、切れが悪いと
騒いでいる人が多いので注意して欲しい。
◇あと、日中に外で使うと空気の汚れや揺らぎが影響して
モヤモヤした写真になる。当然なのだが、レンズと被写体との
空気の層が分厚いからだ。よって単玉600を使っても同じだ。
このモヤモヤをレンズの性能と勘違いしないで欲しい。
◇絞りとシャッター速度、ISO感度に関しても、どのくらい
で撮れば一番キレイなのかが、1-2回の撮影で分かってくる。
タムロン600の場合はF8,1/1000秒くらいを基準として、
ISO感度を決定するのがベストのようだ。
◇それと機材の構成も重要だ。タムロン600はニコンD600
を装着したまま、大きな望遠レンズ用のバッグで持ち運ぶことにした。
大きなレンズなので現場でレンズ交換は、故障のリスクを伴うからだ。
広角系はもう一台ボディとレンズを持参する。重さを危惧する人もいるが、
総合的に考えるとこの構成しか無いと思う。
◇以上のような「慣れ」を積み重ねることによって、
やっと600mmの世界を使いこなせるようになってきた。
使った印象は、これまで誰も撮ったことの無い世界がバンバン
撮れるということだ。釣りで例えると「誰も知らない秘密の漁場に来たら、
見慣れない高級魚がバンバン釣れた」という心境だ。幸いにして、
このタムロン600を重いと文句を言って買わない人が殆どだし、
買ったとしても、余りにも平凡な鳥とヒコーキを撮っている人
ばかりなので、この「秘密の漁場」には今後もあまり釣り人は
来ないと思う。しばらくはこのレンズで楽しめそうだ。
今回も全てタムロン600で撮った作品だ
クリックすると実画像表示されます

湯島天神で、圧縮効果で階段が断崖絶壁に見える

湯島天神で、まばらな山車の行列も隙間無く表現できる、
この写真で50cmほど後ピンなのを発見した

ピンボケ、ブレも無いと思われるのに、なぜかビミョウに切れが無い
どうしてこのようになるか、条件を追い込んでいる最中だ
これがカチッと撮れれば「機材に慣れた」と言える

新宿大ガードで、超望遠でしか表現できない作品だ
|