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◇審査会で作品を見ていると「こうトリミングしたら良くなるのになぁ」と作品を見て思うことが多い。
傾向としては広めに撮りすぎて、主題が小さくなりがちなのだ。人や花や動物など、
とりあえず全体を入れたい気持ちは分かるのだが、それでは当たり前の構図になって面白くない。
できれば思い切った望遠レンズでフレームから溢れるくらいの画角で迫って欲しい。
◇先日、上野動物園でカバの作例を撮ってみた。1時間ほど粘ると、
カバは昼寝から起き上がりアクビをした。この時の主題は大きく開いた口である。
しっぽも足も入れる必要は無い。300ミリレンズで、口を中心に撮った作例が次である。

縦位置で鼻のツブツブにピントを送る

お決まりの笑ったような横顔
◇バックをぼかして口を強調するために、絞りはF5.6にした。迫力十分である。
フルサイズで画面一杯に撮っているから切れ味も抜群だ。
◇同じような状況で、よく見受けられるのが、コンパクトデジカメで広めに撮影し、ノートリミングで作品応募されるパターンだ。

コンパクトで撮影、切れが無く逆光でもやもやしている
◇仮に、あくびのシーンが撮れていたとしても、カバ全体を入れると迫力不足になる。
また、コンパクトは画質が悪いので、トリミングするにもきつい。
コンパクトはトリミングしない覚悟で撮るしかない。そういう意味で考えると、
撮ってからトリミングを自由にできるフルサイズのほうが筆者は簡単だと思う。
◇話が変わるが3月15日にコンパクトカメラ利用者を対象にした写真セミナーを行った。
多分コンパクトの場合「さあ、感じたらシャッターを押すだけですよ」みたいな内容が多く、
参加者も気軽に申し込まれたと思う。ところが、
「コンパクトはバカだから撮影者が使いこなさないと作品にならない」というところから始まり、
露出補正、日中シンクロなど実践中心で電池が無くなり、ヘトヘトになるまで
撮影練習をしたので参加者は驚いたと思う。その実践の中で、
主題を小さく撮りすぎている参加者に対して何度も注意をした。
それくらい、コンパクトはトリミングがシビアで、それは十分理解されたようだ。
受講後は「フルサイズは何を買ったらよいですか」という人まで現れて、
コンパクトデジカメの講習会なのに、最後はフルサイズの勧誘で締めくくるという、
想定外のセミナーになってしまった。

北鎌倉・東慶寺で、お茶会をやっていたので、梅と着物姿が絡むまで1時間ほど待った
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